教会創立記念礼拝の朝。
礼拝堂は静か。
京北教会は、やがて103年目に入る。
創立記念礼拝を行う前の、教会の朝の光景。
初代オルガンで練習される奏楽者。
講壇前の白い布は聖餐式の品にかけているもの。
聖餐式の準備は、朝9時30分から担当者が集まり、
牧師と共に祈祷することから準備を始める。
礼拝堂に早くから来て座っておられる方は、足が不自由だが、
今日のために来てくださった方。
講壇の花は、今日のために活けていただいたもの。
そして、今日の昼食のために何人もの方が、
朝からお働きくださった。
皆様の祈りとご努力に感謝いたします。
2012年3月18日(日) 京北教会 創立記念聖日礼拝
聖書 ルカによる福音書 6章20~21節
説教 「己に耐えて、一本の木になる」
讃美歌21 7「ほめたたえよ、力強き主を」
299「うつりゆく世にも」
433「あるがまま我を」
出席 24名
礼拝後 創立記念愛餐会(昼食会)
朝からご準備いただいた昼食。
お祝いの赤飯とおかず、お汁。
創立記念にふさわしい献立をいただきました。
美味でした。感謝。
今回初登場のチジミもお皿に載りました。
韓国から来ておられるご夫婦が作ってくださったチジミ。
チジミとは、日本のお好み焼きに少し似ているともいわれる、
韓国の食べ物。ニラが入っている。
今日のものには、ニラだけでなくタマネギが入って甘みがあり、
それにタレをかけていただく。おいしかったです。感謝。
下の写真は、昼食の準備をしているところ。
食事の後に、お話を聴かせていただいた。
長年に渡って、京北教会で礼拝奏楽を、
担当し続けてくださっている方からである。
上の写真のように、
しっかりとレジュメを用意していただいて、
わかりやすくお話をしていただいた。
ありがとうございました!
教会の初代オルガンについてと、
礼拝奏楽についての思い、
またその学びについての思い出等の、
お話を聴かせていただいた。
そのお話の中で、
教会の初代オルガンは「本当は、どの時期に教会に設置されたのか」
…という歴史についての追求の、興味深いお話もいただいた。
従来は、このオルガンが製造され納入されたのは、
礼拝堂が建築された1924年と考えられていたが…
初代オルガンの中にあるシリアルナンバー(製造番号)を確認して、
ヤマハに問い合わせてみると、
「1916年か17年(大正5年か6年)の製品です」
…との回答をいただいたとのこと。
これは礼拝堂建築がなされた年ではない。
では、どういうことか。
このオルガンの製造年代と、
京北(前身は京南)教会の歴史を重ねてみると…
1917年は京南教会付属の、
京南愛児園(幼稚園)開設の年にあたる。
そしてこのオルガンは当時評判が高く、販売数が多かった品であり、
(オルガンに貼られたいくつもの品質証明のシールからわかる)
礼拝堂建築のときにわざわざ中古品を買い入れたとは考えにくい。
下の写真は、オルガンに貼られた品質証明シール。
これらは品評会での受賞を示すが、品質の良さだけでなく、
販売台数(普及度)もその中で評価されているという。
…ということを合わせて考察すると、
この初代オルガンは、京南教会付属愛児園開設のときに、
購入されたものであるといえるのではないか。
そして、それを礼拝堂建築のときに合わせて、
教会に移して設置したと、
考えることが妥当ではないだろうか…。
そのような推測をお話いただき、感銘を受けた。
歴史は、注意深くならねば、わからない。
推測が正しければ、初代オルガンの歴史は、
今年で88年が経つ、京北教会礼拝堂よりも古いことになる。
製造されてから95~96年が経っていることになる。
他にも興味深いお話を、いくつも聴けた。
しっかりしたご準備を、本当にありがとうございました。
このように「奏楽者からまとまったお話を聴く」機会は、
今まで無かったように思う。
奏楽者の方のお気持ちをうかがう、
貴重なお話をいくつも聴けた。
「奏楽者にとっては、弾くことが、信仰告白だと思います」と、
最後におっしゃられたことが、とても心に響いた。
お話のあとに、みんなが古くからなじんでいる讃美歌、
「主われを愛す」と「いつくしみ深い」を、
初代オルガンでの伴奏をしていただいて、
みんなで歌った。大きな声で。
創立記念礼拝と愛餐会、
皆様、本当にありがとうございました。
われら103年目──。